角膜ジストロフィー
概説
- 英名・略語:corneal dystrophy
- 別名:角膜変性症
- 角膜ジストロフィーとは、遺伝性角膜変性の一種であり、非炎症性で、全身性疾患を伴わない両眼性の退行性変性を示すものである。
- 角膜中央付近の結晶性白濁として観察される。
原因・要因
- 原因は不明。遺伝性が示唆されている。
統計
- 発生犬種は、アフガン・ハウンド、ボストンテリア、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、チワワ、コリー、ジャーマン・シェパード、サモエド、シェットランド・シープドッグ、シベリアンハスキーに報告されている。
- 犬、猫ともに稀な疾患である。
症状・病態
- 通常、痛みや炎症を伴わない角膜の結晶性白濁として観察される。
- 発症年齢は若齢が多いが、高齢でも発生する。
- 白濁は角膜中央付近から発生し、徐々に広がっていくこともあれば、そのままの大きさを維持する場合もある。
臨床検査
- フルオロセイン染色
角膜表面に傷がある場合にも同様に白濁が見られることがあるため、鑑別を目的として実施される。
- 眼圧測定
緑内障との鑑別を目的に実施されることがある。
治療
- 重症例でなければ、視覚障害も失明も起こらないため、基本的には治療対象とはならない。
- 重症例では角膜移植を検討する。
予後
- 角膜の混濁が全体に広がる症例では予後に注意が必要。
関連薬
- なし
予防
- 予防法は特にない。
カテゴリー
関連用語
- 角膜内皮ジストロフィー
関連文献(参考文献)
※注意事項
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- 最終更新:2011-09-12 18:35:54