薬剤表記の見方
薬品名・内容量の見方
- 薬品の多くは、有効成分とそれを含有する基剤によって構成される。通常100gの薬品には100gの薬効成分が入っていることは少ない。そのため、薬品量に対し薬効成分がどれだけ入っているかを計算し、投与量を決定する必要がある。成分量は、錠剤、散剤、液体などにより表記方法が異なる。
- 200mg/錠
錠剤の場合の表記。1錠あたり薬用成分が200mg入っているという意味。
- 100mg/g(10%)
細粒、粉の場合の表記。粉薬1gあたり薬用成分が100mg入っているという意味。
- 50mg/ml(5%)
液体による表記。液体1mlあたり薬用成分が50mg入っているという意味。
投与量の見方
- 3mg/kg, BID (p.o.)または3mg/kg/BID(p.o.)
体重1kgあたり3mgの薬剤を一回量とし、1日2回経口投与という意味。
投与量は常に薬剤成分をもとに計算する。
- kg表記のある部分は薬の種類、動物の体格、動物種などにより変化する。
- kg:体重1kgあたりという意味。
- m2:体表面積1平方メートルあたりという意味。
- head:1頭あたりという意味。
- g:体重1gあたりという意味。(非常に小型の動物に使用)
- BIDと表記されている部分は投与頻度について記述されている。
- (p.o.)と表記されている部分は投与方法について書かれている。
- p.o.:経口投与
- s.c.:皮下注射
- i.m.:筋肉注射
- i.v.:静脈注射
- drop:点滴静注
薬剤表記例
- 5-10mg/kg/BID(p.o. , s.c.)
体重1kgあたり5mgから10mgの投与量で1日2回投与するという意味。投薬方法は経口投与と皮下投与がある。
- 100mg/head/day(p.o.)
1頭あたり100mgの投与量を1日の投与量として投薬するという意味。投薬頻度については、不明であり、投薬方法は経口投与である。
- 30mg/m2(i.v.)
体表面積あたり30mgの投与量で静脈注射するという意味。投薬頻度については不明。
※注意事項
- この記録はは専門書・学会・臨床経験を参考に作られた資料です。
- 可能な限り、最新情報、文献に基づいた資料作りをしていく予定ですが、実際の使用方法については各々の責任において判断してください。
- 獣医師ひとりひとり、考え方、技量は異なり、すべての臨床の場での適応を推奨するものでは絶対にありません。
- 動物医療の場では、薬剤は犬用、猫用もまれにありますが、殆どが人用の薬剤の応用です。ここに記載されている効能、効果、用法、用量、使用禁止期間など一部、すべては日本では承認されていない情報であることをあらかじめ、ご了承ください。
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- 最終更新:2011-12-08 09:38:24