播種性血管内凝固症候群

概説

  • 英名・略語:Disseminated intravascular coagulation, DIC
  • 何らかの原因により、全身性に微小血管内血栓が大量に発生し、多臓器不全、出血傾向に陥る症候群。重症疾患とは常に隣りあわせで存在し、臨床現場ではDICの予防、DICの治療が命を左右することもしばしばある。
  • 原因となる基礎疾患としては、悪性腫瘍、免疫介在性溶血性貧血、バベシア症、急性膵炎、熱中症、敗血症、子宮蓄膿症、化膿性腹膜炎、胃拡張胃捻転症候群、交通事故などの重度外傷、広範囲の外科手術などによって生じると考えられる。またそれ以外にも、広範囲の組織損傷を生じる疾患であったり、強い血管透過性を伴う生体反応に対して二次的に生じると考えられる。
  • 発生機序は、組織破壊などによる組織トロンボプラスチンの大量流出および強い血管内皮細胞障害により、血管内凝固亢進を生じ、全身の微小血管血栓形成を介して多臓器不全が生じる。また、凝固系亢進とともに線溶系も亢進し、全身の凝固因子、凝固阻止因子、血小板の枯渇を生じるため、出血傾向にもなる。
  • DICと診断されたら、抗血栓療法としてヘパリン、アスピリンなどの投与、凝固因子補充の目的で血漿輸血、全血輸血、循環確保の目的で輸液の投与が行われ、これらの薬剤を症状にあわせて同時並行で使用していく。

関連薬


関連用語


関連文献

  • 犬における播種性血管内凝固症候群に対する診断基準の開発
    Developing a scoring system for disseminated intravascular coagulation in dogs., Vet. J., 185, 292-298, 2010., Wiinberg B. et al.


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  • 最終更新:2011-09-19 17:04:46

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