心臓原性肺水腫
概説
- 英名・略語:
- 肺水腫とは、何らかの原因により肺胞内に漿液性の液体が貯留することであり、臨床的に生命にかかわる重篤な状態である。心臓原性肺水腫とは、心疾患が原因である肺水腫のことであり、獣医領域で特に多く認められるものとして、僧帽弁閉鎖不全症および心筋症におけるうっ血の結果生じる肺水腫がある。
- 心臓原性肺水腫は心疾患の末期に発生し、重篤になることが多いため、緊急治療が行われる。
原因・要因
- 心疾患による肺静脈のうっ血
治療
- 原因疾患である心臓の治療および利尿薬による肺水腫治療を平行して行うことが多い。また、酸素の投与も重要である。
- 心疾患の治療として、血管拡張薬(ニトログリセリンなど)の投与、強心薬(ブクラデシンナトリウム、ドパミン、ドブタミンなど)の投与などが行われる。
- 肺水腫の治療として、利尿薬(フロセミドなど)の投与
- 全身状態の改善を目的にステロイド薬や気管支拡張薬を投与することもある。
関連薬
分類
関連用語
参考文献
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- 最終更新:2011-09-16 11:34:57