外耳炎

概説

  • 英名・略語:Otitis externa
  • 犬や猫の外耳に炎症が生じている状態を総じて外耳炎という。
  • 外耳炎は特に犬で一般的であり、原因も様々である。
  • 通常、耳道内の洗浄や点耳薬などにより寛解するが、年に数回程度繰り返すものや難治性のものもある。

原因・要因

  • 犬の外耳炎ではさまざまな要因が考えられる。
    • 垂れ耳
    • 耳道内のひだ
    • 耳垢線の発達(コッカースパニエルなど)
    • 耳道内の毛
    • アトピー素因(アトピー性皮膚炎
  • 要因や素因があるうえで、なんらかの原因によって発症する。
    • 耳に水が入る(雨、シャンプー)
    • ストレス(発情、同居犬など)
    • 温度、湿度
    • 耳道の掃除(綿棒による刺激など)
    • 耳道内異物
    • 耳道内寄生虫(ミミヒゼンダニなど)

統計

  • 猫より犬の外耳炎が多い
  • 犬種によっては外耳炎を発症しやすい(コッカースパニエル、シーズー、マルチーズ、プードルなど)

細分類

  • 病期による分類
    • 初期外耳炎
    • 慢性外耳炎(増悪と無症状を繰り返すもの)
    • 難治性外耳炎

病態

  1. 初期には耳介部または耳道入口付近の軽度の炎症によって発症するが、その後後肢で痒がり、掻き壊すことで炎症が悪化する。
  2. 炎症が悪化すると、痒みがさらに強くなるため、掻きむしり、悪循環に陥る。
  3. 炎症によって耳道内環境が変化すると、細菌、マラセチアなどが感染し、炎症がさらに悪化する。また、大量の耳垢・膿が出ることで耳道内を閉塞し、感染症をさらに悪化させる。
  4. さらに炎症が進むと、アポクリン腺過形成を生じ、耳道内軟骨への細菌感染、軟骨の壊死がすすみ、耳道狭窄によって耳がふさがれていく。
  5. 一度耳道軟骨に細菌が感染すると、コロニーを形成し、治療が困難になる。

症状・徴候

  • 耳の痒み(後肢で耳を掻く、耳を頻繁に振る)
  • 耳の異臭
  • 大量の耳垢

臨床検査

  • 耳垢検査

治療

<内科的治療>

<外科的治療>
  • 主に難治性外耳炎や、中耳炎、内耳炎、末梢性前庭障害などを発症した動物を対象としておこなわれる。
  • 垂直耳道切開
    垂直耳道に切開を加えることで、耳道を外部に露出させ、水平耳道や鼓膜への開口を行うもの。
  • 垂直耳道切除
    垂直耳道をまるまる切除する方法。狭窄した耳道や壊死した軟骨を取り除くことで、痒みや炎症を抑える。
  • 耳道亜全摘
  • 全耳道切除
    外耳道を全て取り除く方法。垂直耳道のみならず、水平耳道や中耳、内耳への細菌感染などがある場合に適応となる。
  • 手術合併症として、顔面神経麻痺、フィステル形成などがある。

予後

  • 初期外耳炎の段階で適切に治療されれば予後は良好。
  • 難治性外耳炎は治療が困難

合併症

  • 中耳炎
  • 内耳炎
  • 末梢性前庭障害

関連薬


予防

  • 耳道洗浄を定期的に行い、耳道内を清潔に保つ
  • 早期発見、早期治療を行い、初期外耳炎の段階で炎症を抑える。

カテゴリー


関連用語


関連文献(参考文献



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  • 最終更新:2014-04-30 07:21:44

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