嘔吐に関係する受容体

概説

  • 嘔吐嘔吐中枢CTZ、消化管などからの刺激を受けて発生するため、これらの神経路における受容体と拮抗する薬剤は、嘔吐に対して抑制的に働く。そのため、制吐薬として各部位に存在する受容体拮抗薬が開発されている。
  • 以下に代表的な嘔吐の神経路および存在する受容体を表にまとめている。

嘔吐に関係する受容体

受容体 嘔吐中枢 CTZ 前庭・内耳 消化管 大脳
5-HT3R + + - + +
α2R + + - - -
NK1R + + - + -
D2R - + - - -
M1R - + + - -
H1R - + + - -
ENKμR - - - - +

  • 略語
    • 5-HT3R:セロトニン5-HT3受容体
    • α2R:αアドレナリン受容体
    • NK1R:ニューロキニン1受容体
    • D2R:ドパミンD2受容体
    • M1R:ムスカリンM1受容体(M1受容体)
    • H1R:ヒスタミンH1受容体(H1受容体)
    • ENKμR:エンケファリンENKμR

※各部位におけるレセプターの有無は嘔吐における求心路のみに着目しています。

関連用語


文献(参考文献



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  • 最終更新:2011-09-12 11:57:04

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