低アルブミン血症

概説

  • 英名・略語:Hypoalbuminemia
  • 血清アルブミン値が2.5g/dl以下になった状態を低アルブミン血症と呼ぶ。
  • アルブミンは、血液中の膠質浸透圧維持に必要な物質であるため、アルブミン値が1.5g/dl以下になると、腹水などの漏出液の貯留がみられるようになる。また、アルブミンは脂肪、薬物、ホルモンカルシウムなどと結合し、運搬する役割もあるため、これらの代謝、作用にも影響を及ぼす。
  • 低アルブミン血症の原因は様々であるが、特に蛋白漏出性腸症、蛋白喪失性腎症、肝不全、重度の皮膚欠損、出血では重度の低アルブミン血症を認めることが多い。
  • 原因が特定され、治療効果が認められれば、予後は良好。

原因・要因



  • 体外への喪失
    • 蛋白漏出性腸症
    • 蛋白喪失性腎症
    • 重度の皮膚欠損
    • 重度の出血
    • 胸膜炎、腹膜炎
    • 敗血症(異化亢進)

  • 希釈
    • 輸液療法


統計

  • 若齢動物では軽度の低アルブミン血症が認められる。

病態

  • アルブミン値:1.5-3.0g/dl
    軽度から中程度のアルブミン値低下ではほとんどが臨床症状を示さない。

  • アルブミン値:1.5g/dl以下
    アルブミン値が重度に下がると腹水が認められるようになり、さらに低下することで胸水、皮下浮腫などが認められるようになる。

症状・徴候

  • 腹水
  • 胸水
  • 皮下浮腫
  • その他原因によって異なる。

臨床検査

  • 血液検査
  • 超音波検査
  • レントゲン検査
  • 尿検査
    • 尿蛋白クレアチニン比
    • 尿アルブミン値
  • 糞便検査

診断

  • 血液検査にてアルブミン値の低下が認められることで診断。
  • 診断よりも原因追求と治療が重要。

治療

  • 原因によって異なる。

予後

  • 原因によって異なる。
  • 通常、原因に対する治療が奏効すれば予後良好。

合併症


カテゴリー


関連用語


関連文献(参考文献

  • 健康時および疾患時のアルブミン:低アルブミン血症の原因および治療
    Albumin in Health and Disease: Causes and Treatment of Hypoalbuminemia, Juliene L. Throop, Marie E. Kerl, Leah A. Cohn, Compend Contin Educ Pract Vet, 2004


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  • 最終更新:2012-01-28 11:27:57

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