ランタン

成分概要・作用機序

  • 英名:lanthanum carbonate
  • 別名:炭酸ランタン
  • リン吸着薬であり、慢性腎不全に伴う高リン血症を治療する目的で投薬される。また、二次性上皮小体機能亢進症を予防する目的でも投与されることがある。
  • 慢性腎疾患では、リンの摂取制限と予後が関連していると考えられており、積極的な低リン処方食が推奨されている。しかし、リンは嗜好性とも関連するため、腎臓用療法食を食べない動物も多く存在する。そういった動物に対して、食事中のリンを吸着し、吸収を阻害させる薬剤を投与することで、リンの制限を行うことができると考えられている。
  • ランタンを経口摂取すると、消化管内でランタンがイオン化され、リンと結合体を生じる。この結合体は不溶性であるため、そのまま便として排出される。これにより、食事中のリン吸収を阻害すると考えられている。

カテゴリー


主に使用される疾病


主な薬品名

薬品名 剤型 成分量
ホスレノール 錠剤 250mg/錠
500mg/錠

投与量・投与目的

  • リン吸着薬として
    • 猫:200mg/head/BID-TID, (p.o.)

副作用


薬物相互作用

  • 他の薬剤を吸着する可能性があるため、2時間以上投薬間隔を空けたほうがよい。

主な注意事項

  • 血中リン濃度をモニタリングしつつ投薬する。

関連文献(参考文献


関連用語



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  • 最終更新:2012-01-25 19:14:03

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