ビタミンD
薬品概説
- 脂溶性ビタミンに分類され、魚の脂などに多く存在する。
- ビタミンDはカルシウムの吸収、代謝に深く関与している。骨の成長には必要不可欠であり、欠乏すると骨形成不全を発症する。
- ビタミンDは、生体内においてプロビタミンDとして存在し、様々な経路で代謝され、活性型ビタミンDになることで作用する。
- ビタミンDの不足や過剰給与によって問題を起こすだけでなく、肝臓、腎臓などの臓器に異常がある場合においても、活性化不足により動物に対し障害を起こすことがある。
ビタミンDの合成、代謝
- 食事に存在するプロビタミンD2を吸収することで体内に取り込まれる。
- 一部プロビタミンD3となり、皮膚に蓄積され、紫外線によってビタミンD3へと変換される。
- ビタミンD2およびビタミンD3は、肝臓内において不活性型ビタミンDへと変換される。
- 不活性型ビタミンD3は腎臓内において活性型ビタミンDへと変換され、生理作用を示すようになる。腎臓では、PTHの上昇や血中カルシウム濃度の低下などによって、ビタミンDの活性化が亢進すると考えられている。
ビタミンDの生理作用
- 小腸上皮細胞におけるカルシウムとリンの吸収促進
- 骨組織におけるカルシウムとリンの遊離促進
- 尿細管上皮細胞におけるカルシウム再吸収促進、リン排泄促進
- 骨、歯の成長促進
- 上皮小体に対するネガティブフィードバック
ビタミンDの欠乏症、過剰症
主な薬剤成分
- カルシトリオール(活性型ビタミンD製剤)
- ハイバイトドロップス
カテゴリー
- [ビタミン製剤[]]
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関連用語
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- 最終更新:2012-02-02 19:13:18