ヒスタミン

概説

  • 英名:histamine、中国語名:組織胺、韓国語名:히스타민
  • 主に肥満細胞や好酸球の内部に顆粒として存在し、IgEや免疫反応に応じて脱顆粒によって放出される低分子タンパク質。生理的には炎症反応を促進し、異物などを排出する方向にはたらいているが、アレルギー反応にも大きく関与しているため、臨床的に問題となることもしばしばある。
  • ヒスタミンが組織中に放出されると、毛細血管に作用し、血管透過性を亢進させる。これによって、血管内の液性成分や炎症細胞が組織中に流出し、組織の浮腫、炎症の促進などが生じる。この状態が亢進すると、血管内の水分が失われ、循環不全に陥り、最悪の場合、全身性のショックへ移行する。
  • また、ヒスタミンは平滑筋収縮作用を持っているため、気道や消化管内用物を外部に排出する役割も担っている。この作用が過剰に亢進すると喘息や消化器不良に陥ることとなる。
  • さらに、ヒスタミン受容体が胃の壁細胞嘔吐中枢に関わりが深い弧束核、小脳に存在するため、血液中のヒスタミン濃度の上昇に伴って胃酸過多、嘔吐、吐き気、食欲不振などの症状が発生することがある。

関連用語



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  • 最終更新:2011-09-19 17:26:50

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