ジゴキシン
成分概要・作用機序
- 英名:digoxin
- ジゴキシンなどの強心配糖体といわれる薬物は200年以上前からうっ血性心不全の治療に用いられてきた。ジゴキシン、ジギトキシンはゴマノハグサ科ジギタリス属の植物の葉から得られ、古くから臨床応用されている。
- 強心配糖体は心筋細胞内のカルシウム濃度を増加させることで、心収縮力を増大させる(陽性変力作用)。また、心拍数を低下させる作用(陰性変時作用)があるため、うっ血性心不全における頻脈を軽減することもできる。
- ジゴキシンは古くから使用されている薬であるが、安全域が狭く、副作用を生じさせやすいという欠点がある。心筋細胞内のカルシウム濃度が上昇しすぎることに起因する心室性不整脈が特に認められる。
カテゴリー
主に使用される疾病
主な薬品名
薬品名 | 剤型 | 成分量 |
---|---|---|
ジゴシン | 錠剤 | 0.125mg/錠 0.25mg/錠 |
ジゴハン | 錠剤 | 0.125mg/錠 |
投与量・投与目的
副作用
薬物相互作用
- オメプラゾールによって、本剤の作用が増強される可能性がある。
- シクロスポリンと併用することでジゴキシンの血中濃度を上昇させる可能性がある。
- カルプロフェンなどの非ステロイド系消炎鎮痛薬と併用することでジゴキシンの血中濃度を上昇させる可能性がある。
主な注意事項
- 心臓薬の一般的な注意事項
- 猫では半減期が長いため、48時間ごと投与する
関連文献(参考文献)
関連用語
※注意事項
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- 最終更新:2011-11-26 16:54:39