ジギタリス製剤
概説
- 英名:digitalis preparation
- ジギタリス製剤は、植物に含まれる陽性変力作用を示す物質(強心配糖体)を製剤化したものである。動物の心疾患(特にうっ血性心不全)に対して使用される。
- ジギタリス製剤作用機序は
- 心筋細胞のNa-Kポンプに対して抑制的に作用し、血液中のNa濃度を上昇させる。
- これにより、細胞膜上のNa-Caポンプの機能が低下し、心筋細胞中のカルシウム濃度が増加する。
- 相対的に筋小胞体内のカルシウム濃度も上昇する。
- 上記の状態において、脱分極時に放出されるカルシウム量が増えることで心収縮力が増加する。
- ジギタリス製剤は陽性変力作用の他に副交感神経を興奮させることによる陰性変時作用や、陰性変電導作用などがある。
- 中毒域が狭い薬であるため、投与量や吸収量によっては副作用を発生しやすい。また、強心作用により酸素消費量が増加することや不整脈を誘発する可能性があるなど、使用が難しい薬である。
- ピモベンダンが動物薬として発売されてからは、陰性変時作用を目的として、低用量で使用することが多くなってきている。
各種薬剤
成分名 | 薬品名 |
---|---|
ジゴキシン | ジゴシン |
ジギトキシン |
関連用語
- ジギタリス中毒
※注意事項
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- 獣医師ひとりひとり、考え方、技量は異なり、すべての臨床の場での適応を推奨するものでは絶対にありません。
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- 最終更新:2011-11-26 16:44:16