クリンダマイシン
概要・作用機序
- 英名:clindamycin
- リンコマイシン系の抗菌薬であり、マイコプラズマ、トキソプラズマ、バベシア、ネオスポラなどの感染に対し、有効とされている。嫌気性菌に対して効果が高く、口腔内疾患に対しても用いられることが多い。
カテゴリー
主に使用される疾病
主な薬品名
投与量・投与目的
- 抗菌薬として
- 犬:5.5-11mg/kg, bid, (p.o.)
- 犬:11mg/kg, sid (p.o.)
- 猫:5-10mg/kg, bid, (p.o.)
- トキソプラズマ症
- 猫:20mg/kg/day, (p.o.)
- 猫:15mg/kg, bid(p.o.)
副作用
- 軟便、下痢、血便
- 嘔吐
薬物相互作用
- エリスロマイシンとの併用で本剤の作用が減弱する可能性がある。
- CYP3Aにて代謝される。
主な注意事項
- ウサギ、げっ歯類へは投与禁止(ウサギ、げっ歯類における抗菌薬の使用)
関連文献(参考文献)
- 正常な犬における2種類の投薬量に対する塩酸クリンダマイシンの血清薬物動態
Serum pharmacokinetics of clindamycin hydrochloride in normal dogs when administered at two dosage regimens., Vet Dermatol. October 2011;22(5):429-35., Manolis N Saridomichelakis; Labrini V Athanasiou; Michel Salame; Manolis K Chatzis; Vassilis Katsoudas; Ioannis S Pappas - 実験的にToxoplasma gondiiを感染させた猫におけるクリンダマイシンによる再発予防
Prevention of Shedding and Re-Shedding of Toxoplasma gondii Oocysts in Experimentally Infected Cats Treated with Oral Clindamycin: A Preliminary Study, Zoonoses Public Health. September 2008;0(0):., A Malmasi, Mosallanejad , Mohebali , Sharifian Fard , Taheri - 猫の眼内トキソプラズマ症:症例研究と文献レビュー
Feline Ocular Toxoplasmosis: A Case Study and Literature Review, Aust Vet Pract. March 2008;38(1):2-8. 48 Refs, SM Hughes, F Hill
関連用語
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- 最終更新:2012-02-17 17:15:10