消化管運動機能改善薬
概説
- 英語:prokinetics
- 吐き気、嘔吐を示す動物、消化管運動の停滞を疑う動物、便秘などの大腸運動の低下を疑う動物などに、消化管運動を改善する目的で投与される薬の総称。
- 消化管運動を調節するホルモン、神経を亢進させたり、消化管運動を抑制する作用のある物質と拮抗したりすることでその効果を発揮する。
- 作用機序により、ドパミンD2受容体拮抗薬、セロトニン5-HT4受容体作動薬、モチリン様薬、コリンエステラーゼ阻害薬、コリン作動薬、プロスタグランジン製剤などに分類される。
各種薬剤成分
- ドパミンD2受容体拮抗薬
消化管に存在するドパミンD2受容体を阻害すると、副交感神経からのアセチルコリン遊離が促進される。これによって、消化管運動が亢進する。その他、CTZに存在するドパミン受容体に拮抗することで中枢性の嘔吐も抑制される。
- セロトニン5-HT4受容体作動薬
副交感神経節後線維上のセロトニン5-HT4受容体を介してアセチルコリン遊離を亢進させる薬。副交感神経系が優位になるため、消化管運動が亢進する。
- モチリン様薬(マクロライド系)
消化管運動を促進させるホルモンであるモチリンに類似した効果を示す薬。マクロライド系抗菌薬にも分類される。
- コリンエステラーゼ阻害薬
副交感神経終末に存在するコリンエステラーゼの作用を阻害することで副交感神経を活性化させる薬。副交感神経が活性化すると、消化管運動が亢進する。
- コリン作動薬
成分名 | 薬品名 |
---|---|
ベサネコール |
カテゴリー
関連用語
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- 最終更新:2012-02-08 18:28:50